江戸時代の「戸籍」?――宗門人別改帳とは

江戸時代の日本には、今でいう戸籍や住民台帳のような役割を果たしていた帳面がありました。それが「宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)」です。

この帳面は、村ごとに作成され、領主に提出された戸口の基礎台帳で、国史大辞典では「宗門改めと人別改めを複合したもの」と定義されています。つまり、「宗門人別改帳」とは、もともと別々だった2つの台帳が合体してできたものです。

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江戸時代までの戸籍制度とは?

江戸時代までは「寺請制度」と呼ばれる宗教統制が行われ、必ず寺院の檀家になることが求められたため、寺が今でいう役所のような役割を果たすようになっていました。その後、幕府が藩に対して宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)という台帳の作成を命じ、その宗門人別改帳が今でいう戸籍や租税台帳の役割を果たしていたのです。

明治以前の戸籍制度の歴史については関連記事に時系列で詳しくまとめています。

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