戸籍や除籍の収集が終わったら、次のステップとして旧土地台帳や軍歴証明書、学籍簿といった追加資料に目を向けると、ご先祖の姿がより具体的に浮かび上がります。ここでは、それぞれの資料の特徴と活用法をご紹介します。
4. 旧土地台帳の取得
全国の法務局には、明治22年(1889年)以降の土地所有者を記録した旧土地台帳や、土地の形を描いた和紙公図が保管されています。
ご先祖が本籍を置いていた土地(故地)の旧土地台帳を請求することで、土地の所有履歴や相続の流れを知ることができます。
ただし、旧土地台帳には専門用語が多く使われているため、解読方法を学ぶことが必須です。
ここまでの調査を終えた段階で「故地ツーリズム」に出かければ、ご先祖の存在をよりリアルに感じることができるでしょう。
旅立つ前に、同姓分布の確認や地名辞典の参照も済ませておくと、現地での気づきや発見が一層豊かになります。
5. 軍歴証明書の取得
昭和以降のご先祖が軍人であった場合、その履歴を確認できるのが軍歴証明書です。
陸軍の記録:各都道府県庁で保管
海軍の記録:厚生労働省で保管
戦死者の記録:陸海軍とも厚生労働省
シベリア抑留の記録:厚生労働省
入手した証明書には軍独特の専門用語が記載されているため、それを正しく理解する学びも必要になります。
軍歴をたどることで、戦中のご先祖の足跡を具体的に知ることができます。
6. 学籍簿の取得
ご先祖が通っていた小学校・中学校・高校・大学には、在学当時の記録が残されている場合があります。
取得できるのは以下のような資料です。
学籍簿
成績原簿
卒業生台帳
これらを入手すると、在籍・卒業年度の確認だけでなく、成績や親の職業まで知ることができる場合があります。
申請先は通っていた学校や、所管の教育委員会です。
ただし注意点として、卒業生台帳は永年保存文書ですが、学籍簿や成績原簿は必ずしも保存されているとは限らず、残存状況は学校によって異なります。
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5代目製本業経営者。体を動かす事が趣味でジムに週5回通ってます。
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