家系図の信ぴょう性を自分で確認する方法とは?

家系図に本当に書かれていることは正しいの?
信ぴょう性を見極める「史料批判」の大切さをご紹介します。
一生モノの家系図作りに役立つ、正しい知識を身につけましょう!

Q 家系図の信ぴょう性を自分で確かめる方法はありますか?
A最も確実な方法は、「系図の史料批判」を試みることです。
これは、自分で作った系図、業者に依頼した系図、家に伝わる系図を問わず、書かれている内容がどの記録に基づいているかを確認する作業を指します。

自作の系図であれば、出典元が一次史料(当時の手紙や日記など)であるかをチェックし、さらにその史料に対して外的・内的な批判(史料の成立背景や内容の整合性を検討する)を行いましょう。
業者が作成した系図であれば、使った記録の一覧をもらい、それぞれの信ぴょう性を同様に検討することが可能です。
伝来の系図の場合、出典が不明なことが多いため、他の記録や系図と比較しながら内容の一致・相違を検証するところから始めます。

🌍 海外でも重要視されている「系図証明基準(GPS)」
アメリカでは、ネット上に流通する家系図の信ぴょう性に疑問の声が高まったことから、「系譜学者認定委員会(Board for Certification of Genealogists/通称BCG)」が系図証明基準(Genealogical Proof Standard:GPS) を策定しました。

この基準では、以下のポイントを確認します。
 ・使用された情報や記録はオリジナルか、派生物か
 ・情報は出来事の直後に当事者によって残された一次情報か、間接的な二次情報か
 ・証拠は直接証拠か、間接証拠か

このように、一つひとつ丁寧に検討を重ね、はじめて信頼できる家系図と評価されるのです。

欧米では、GPSに基づかない系図は高く評価されません。
日本でも、こうした信ぴょう性検証の基準が家系図作成のスタンダードになる事で信ぴょう性が向上する事を願っています。