家系図を作る動機は人それぞれですが、多くの場合は「自分のルーツを知るため」や「家族の歴史を子や孫へ伝えるため」といった理由が中心です。
そのため、一度作った家系図は押入れの奥に大切に保管されることも少なくありません。
しかし、家系図は単なる記念品や嗜好品にとどまらず、実際の生活の中で役立つさまざまな活用方法があります。せっかく作るのであれば、必要な場面で積極的に活かしていきたいものです。今回のテーマは「相続のとき」です。
終活と家系図作り
近年、「終活」という言葉が定着し、人生の後半を見据えた取り組みとして注目を集めています。
終活とは、亡き後に家族が困らないように財産や持ち物を整理したり、これまでの人生を振り返って自分の生き様をまとめたりする活動のことです。
この終活の新しいアプローチとして注目されているのが家系図作りです。
家系図を作ることで、自分のルーツに触れる知的な体験が得られるだけでなく、先祖ゆかりの地を訪ねるきっかけにもなります。さらに、周囲に自分のルーツを語れるようになることで、人間的な魅力が増すともいわれています。
また、終活の定番とされる遺言作成や相続対策に入る前の「手軽で楽しい取り組み」としても人気が高まっています。
相続の場面でのメリット
相続の場面では、残された家族がまず行わなければならないのが「相続人の確定」です。
相続税の申告や遺産分割協議を進めるためには、誰が相続人となるのかを正しく把握する必要があります。
ここで役立つのが、あらかじめ作成しておいた家系図です。
調査に基づいた正確な家系図があれば、相続人を事前に把握できるため、遺産分割協議の初期段階をスムーズに進めることができます。これは、家族にとって大きな安心材料になるでしょう。
まとめ
家系図は「家の歴史を伝えるもの」であると同時に、「相続や終活に役立つ実用的なツール」でもあります。
人生を整理し、子や孫に負担を残さないための準備として、終活の一環で家系図を作ってみてはいかがでしょうか。
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5代目製本業経営者。体を動かす事が趣味でジムに週5回通ってます。
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