家系図作成に関心はあるけれど、「どこまでさかのぼれるの?」「どうやって調べればいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、家系調査の現場でよくいただくご質問と、その回答をわかりやすくまとめました。
❓ Q1:家系はどこまでさかのぼれますか?
✅ A:1600年代(江戸時代初期)までが目安です。
日本では、江戸時代に**寺請制度(てらうけせいど)**が整備されたことで、お寺が檀家(だんか)の過去帳を管理するようになりました。
そのため、1600年代以降は過去帳を通じて先祖をさかのぼれる可能性があります。
一方で、それ以前の時代になると、史料そのものが極端に少なくなり、公家や一部の武家を除けば、家系を確定的にたどるのは困難です。
なお、苗字や家紋の情報から「源氏」「平氏」「藤原氏」「橘氏」などの系統を推測することは可能ですが、あくまでも推測に過ぎず、確かな史料に基づいた“家系の証明”とはなりません。
❓ Q2:簡単に家系を調べる方法はありますか?
✅ A:まずは戸籍・除籍の取得がおすすめです。
現在、誰でも取得できる最も実用的な資料は、明治19年(1886年)式戸籍です。
この戸籍を取り寄せることで、**江戸時代後期(1830年前後)に生まれたご先祖の情報(名前・本籍地・家族構成など)**を知ることができます。
家系図の第一歩として、まずはご自身の戸籍を取得し、そこから一代ずつさかのぼって除籍・改製原戸籍を請求していく方法が一般的です。
手続きがスムーズに進めば、2か月ほどで明治期までの戸籍をそろえることも可能です。
❓ Q3:除籍を見るとどんなことがわかるの?
✅ A:ご先祖の家族関係や人生の節目が見えてきます。
戦前の除籍簿には、戸主(現在の筆頭者にあたる人物)とその家族について、以下のような詳細な情報が記載されています:
・氏名・性別
・生年月日/没年月日
・本籍地・出生地・死亡地
・父母の名前
・婚姻日・配偶者名
・家督相続日・分家日
・離縁・復籍の記録
・実印の押印欄(※地域によっては無い場合も)
これらの記録から、ご先祖がいつ、どこで生まれ、どのような家族関係の中で生きていたかをたどることができます。
✨ まとめ
家系図は、戸籍や除籍簿を取得することで江戸末期頃までさかのぼることが可能です。
史料の少ない1600年以前は、系図や家紋などからの推測が主な手がかりになります。
除籍簿には、ご先祖の家族関係・移動・婚姻・相続など貴重な情報が記載されています。
まずは戸籍を1通取り寄せてみることから、あなたの家系の物語が動き出します。
少しずつ、無理なく、楽しく、家系調査を始めてみてくださいね。
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5代目製本業経営者。体を動かす事が趣味でジムに週5回通ってます。
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