家系図をつくる価値

家系図というと、「ご先祖の名前を並べて線でつなぐだけのもの」と思われがちです。
ですが、本当に価値ある家系図とは、それだけではありません。

そこには、「家族の歴史」という物語が必要です。
ご先祖がどんな時代に、どんな人生を送り、何を乗り越えて今の私たちに命をつないでくれたのか——
そうした背景を知り、次の世代に伝えることにこそ、家系図の本当の価値があると私たちは考えています。
そこに現在の自分たちの価値、判断軸、信条などの源泉が眠っているからです。

それだけでなく、家系図をたどってり、たとえば死亡年齢を比較することで、
「長寿家系なのか、短命家系なのか」といった家の傾向が見えてくることがあります。

近年注目されている**エピジェネティクス(後成遺伝学)**では、
ご先祖の食生活やストレス環境が子孫にまで影響を与え、
その体質や寿命に影響していることが科学的に分かってきました。

つまり家系図で過去を振り返り学ぶことで、未来へ活かせるツールであるのです。

家系図は、“家族の物語”、単なる「名前の一覧表」ではなく、
読む人の心に響く、感動を呼ぶストーリーとして残す家系図。

それはきっと、次の世代への最高の贈り物になります。
自分のルーツを知ることは、自分自身をより深く理解する第一歩でもある、
何よりのご先祖様供養であると私は思います。