「何世孫」や「何代目」ってどう数える?

家系図を作成していると、「◯世孫」や「◯代目」など、祖先や子孫を数える表現に出会うことがあります。
しかし、これらの数え方にはいくつかの決まりや例外があり、正しく理解していないと混乱する原因になります。
今回は、家系図作成時に気をつけたい「世数」と「代数」の違いや、呼び名のポイントについて解説します。

■おじいちゃんたちの呼び名
高祖父(こうそふ)

曽祖父(そそふ)

祖父(そふ)



では、高祖父の上の呼び名は??
高祖父の父と言われたりしますが、一般的には特別な呼び名を使わず「先祖」とひとまとめにされるのが通例です。
つまり、「高祖父より上」はすべて「ご先祖さま」と呼ぶのが自然です。

■孫たちの呼び名






曽孫(ひまご)
↓ 
玄孫(やしゃご)

来孫(らいそん)

昆孫(こんそん)

と呼び名はありますが、これはあくまで古語的・文学的な表現で、実用上はほとんど使われていません。
現代では、上も下も「◯世孫」「◯世祖」というように、世数で表すのが一般的です。

■「◯世孫」の“数え方”に要注意
「何世孫」と言うときに注意したいのが、自分自身を含めて数えるのかどうか、という点です。
日本では時代や資料によって数え方が異なる場合があります。

「〇〇から数えて何世」→ 〇〇本人を数えない(昔の主流)

「〇〇の何世孫」→ 〇〇本人を数える(現代の表記に多い)

たとえば、「自分の子」は、

数える場合 → 二世孫

数えない場合 → 一世孫

となります。たった一世の違いですが、家系図の正確さを求めるなら、統一した基準で記載することが大切です。

■「代」と「世」の違いって?
家系図には「代目(〇代)」という表現もありますが、これは「家を継いだ順番」を示すもので、「血のつながりの深さ」や「親子関係の代数」とは異なります。

世数(せいすう)…親子関係の代数。祖父→父→自分なら三世。

代数(だいすう)…家を継いだ順番。兄→弟でも「一代→二代」。

たとえば、祖父の次に孫が家を継げば、

世数:三世

代数:二代

ということになります。兄弟やいとこが家を継げば、世数は同じでも代数は変わってきます。