家に眠る古文書の整理と活用法

家に残る古文書や古い書類は、家系調査の重要な手がかりとなります。
しかし、これらを効果的に活用するためには、一度しっかりと整理しておくことが欠かせません。
今回は、家に眠る古い文書を整理し、家系図作成や先祖調査に役立てる方法を紹介します。

■ まずは明治維新以前と以後で分ける
最初に行うべきは、明治維新前と後で文書を区別することです。
維新以降の文書は、特別な目的がない限り一旦まとめて保管し、維新以前の文書を優先的に整理します。

■ 維新以前の文書を分類する
維新以前の文書は、以下のカテゴリーに分けて整理すると効率的です:

1 お上からの布告書や指令
2 往復の手紙や書簡
3 各種の帳簿
4 土地に関する書類
5 金銭の貸借に関する書類
6 書画
7 随筆
8 詩歌
9 藩主や名門からの下賜品
10 辞令などの公的文書
11 誕生や結婚
12 葬儀に関する記録
13 冠婚葬祭に関連する文書

これらは、直接家系調査に関係しない場合でも、年代順に並べておくことで、家の歴史や家族の歩みが明確になります。
文書を分類したら、年代順に整えることがポイントです。
過去帳や家系図と照らし合わせることで、系譜や家族の詳細がよりはっきりと浮かび上がってきます。

■ 真実の系図を見極める目を持つ
武士、神職、医者、郷士、大庄屋、庄屋、名主といった名門には多くの文書や家系図が残っていますが、
立派に装飾された系図ほど真実とは限らないこともあります。
真実の系図というものは、もっと数が少ないものと考えるからである。